いま、社会で求められる力が大きく変わっています。
仕事や暮らしの場面では、新しい技術や情報があふれています。
ところが、学校で学ぶ内容との間にずれがあると指摘されています。
この差をどう埋めるかが、世界共通の課題になりつつあります。
そんな問いに正面から向き合った研究があるのをご存じでしょうか。
2020年にJuan Carlos González-Salamanca氏らが発表した論文です。
タイトルは
「21世紀型スキルの育成戦略に関する文献レビュー」
といいます。
世界中の43本の研究を集めて分析した、大規模な調査でした。
目次
論文の概要

研究の対象と目的
この研究が注目したのは、21世紀型スキルと呼ばれる力です。
学び・伝え合い・協力・問題解決などをまとめた総合的な力を指します。
デジタル社会を生き抜くために欠かせない力と考えられています。
UNESCOやOECDも、その重要性を繰り返し示してきました。
どのように調べたか
研究チームは、世界中の論文を丁寧に集めています。
その中から条件に合う43本を選び出しました。
一つひとつの結果をつなぎ合わせる手法を採用しています。
これは質的メタ統合と呼ばれる分析の方法です。
結果の概要
分析からは、いくつかの共通した流れが見えてきました。
- 分析対象:世界の研究43本
- 注目した力:21世紀型スキル
- 関わる国際機関:UNESCO・OECD など
これらの力をどう教え、どう評価するかが焦点でした。
ポイント
21世紀型スキルとは、社会で生きるための総合的な力を指します。
世界43本の研究を集めて、その育て方を読み解いた調査でした。
分かったこと

最も重要な発見
多くの国で、これらの力を授業に取り入れる動きが進んでいます。
カリキュラムへの導入は、共通の話題になっていました。
教え方の工夫が世界中で重ねられていると分かっています。
学びの中身が、時代に合わせて見直されてきたのです。
もう一つの注目ポイント
情報技術、いわゆるICTの活用も大きなテーマでした。
デジタルの道具が、学びを広げる手段として注目されています。
一人ひとりに合わせた学びへの期待も高まっていました。
- 授業への取り入れが進んでいる
- 教え方の工夫が共有されている
- ICT活用への期待が大きい
意外な結果や副次的な気づき
ここで興味深いのは、課題も浮かび上がった点です。
力をどう測るかという評価の仕組みが整っていませんでした。
学びを一人ひとりに合わせる方法も、研究の余地があるようです。
つまり、これからの工夫が求められる分野だと言えるでしょう。
ポイント
授業への導入や教え方の工夫は、世界で広がっていました。
一方で、力を測る評価や個別化の方法は、まだ発展の途中です。
日常で活かせること

答えが一つでない問いに触れる
まず、答えが一つに決まらない問いに触れてみましょう。
身近な出来事を、なぜだろうと考える時間を持ちます。
考える過程そのものを大切にする姿勢が役立ちます。
この積み重ねが、問題解決の力を育てていきます。
誰かと協力する場を増やす
次に、誰かと一緒に取り組む場を増やしてみてはどうでしょうか。
一人で抱えず、意見を出し合う経験が力になります。
家庭や学校では、役割を分け合う活動が役立つでしょう。
協力する中で、伝える力も自然と磨かれていきます。
デジタルの道具を学びに生かす
そして、デジタルの道具を学びに生かしてみましょう。
調べ物や記録に、身近なアプリを取り入れます。
ただ使うのではなく、目的を持って選ぶ視点が大切です。
この姿勢が、情報社会を歩む土台になっていきます。
まとめ

社会で求められる力は、確かに変わってきています。
その力を育てる工夫が、世界中で重ねられていると分かりました。
- 21世紀型スキルは社会を生きる総合的な力
- 授業への導入やICT活用が進んでいる
- 評価や個別化はこれからの工夫が求められる
大切なのは、考え、協力し、道具を生かす経験ではないでしょうか。
ぜひ今日から、教育や学びの場で取り入れてみてください。
【参考論文】
Key Competences, Education for Sustainable Development and Strategies for the Development of 21st Century Skills. A Systematic Literature Review
著者: Juan Carlos González-Salamanca, Olga Lucía Agudelo, Jesús Salinas(2020年)
DOI: https://doi.org/10.3390/su122410366