近年、世界中の教育現場で
「ゲーム」
の力が大きな注目を集めています。
子どもが夢中になる姿を授業に活かす動きが、各国で広がりを見せています。
ICTの進展も後押しし、楽しく学ぶ仕組みが強く求められる時代になりました。
日本の大学でも、教員養成の現場で新しい挑戦が始まっています。
2023年にAndrew Gallacher氏らが発表した研究論文を紹介します。
タイトルは
「Teaching GBL Principles to Japanese Students of Education in an EFL Setting」
です。
未来の先生となる学生に、ゲーム型学習の基本を英語の授業で教えた取り組みになります。
研究の中身と、日常で使えるヒントを順番に見ていきましょう。
子どもの学びはどう変わっていくのでしょうか。
遊びと学びをつなぐ新しい教え方に注目です。
目次
論文の概要 – どんな研究か・誰が対象か

研究の背景と目的
日本の教員養成課程では、ゲーム型学習があまり扱われていないのが現状でした。
世界では効果が報告されているにもかかわらず、広がりが遅れています。
研究チームは、未来の先生に新しい教え方を届けたいと考えました。
英語と教育の知識を同時に深められる設計の授業を企画しています。
どのように調べたか
この研究では、教育学を学ぶ大学生147人を対象として実施されました。
英語のレベルは中上級から上級にあたる学生たちです。
内容と言語を同時に学ぶ
「CLIL」
という手法を活用し、英語の授業の中でゲーム型学習の基本を教えました。
- 対象:教育学を学ぶ大学生
- 参加者:147人
- 英語レベル:中上級〜上級
注目したポイント
ゲーム型学習とは、遊びの仕組みを学びに取り入れる方法です。
本研究の特徴は、英語と教育を同時に学ばせる二刀流の設計にあります。
学生は実際にゲームの設計にも挑戦したそうです。
探索的な研究として、新しい可能性を切り開く取り組みでもありました。
ポイント
学ぶ意欲を引き出す教え方を未来の先生に届ける狙いがありました。
わかったこと – 難しい内容をやさしく要約

最も重要な発見
授業を受けた学生たちに、大きな変化が見られました。
ゲーム型学習の価値を自分の言葉で語れる姿が現れたことが最大の発見です。
将来の教育現場で役に立つと考える学生も大きく増えました。
教室の空気の変化
授業の雰囲気にも、目に見える違いがあったとのことです。
従来の英語の授業に比べ、教室の空気がはるかに活発になりました。
学生どうしのやり取りが増え、笑顔も多く見られたそうです。
受け身ではなく、能動的に動く学生の姿が印象的でした。
言語と内容の二重効果
英語を学びながら教育の理論にも触れる二重の効果がありました。
言語と内容を同時に伸ばす学びの形が見えてきました。
これは英語学習そのものの質も高めた結果と言えます。
未来の先生たちは、自分の授業に活かす意欲を語っています。
- 学生がゲーム型学習の価値を自分の言葉で語れるように
- 教室の空気が活発になり能動的な学びが生まれた
- 英語と教育の二重効果で学習の質が高まった
ポイント
ゲームの考え方は、学びを楽しく深くする力を持っています。
日常で活かせること – 実践的活用法

研究の成果は、教育や家庭の場ですぐに活かせます。
ここでは具体的な4つの工夫を紹介しましょう。
1. 小さな目標と達成感を組み合わせる
大きな課題は、小さく分けるのが効果的です。
1ステップごとに達成の合図を設けると、やる気が続きます。
ゲームのレベルアップに似た仕組みになります。
シールやスタンプを使うやり方もおすすめでしょう。
進歩が見える化されると、子どもは前向きになります。
2. 失敗を学びに変える空気をつくる
ゲームは、何度でも挑戦できる仕組みになっています。
学習でも、失敗を責めずに次の一歩へつなげましょう。
家庭や学校で
「またやってみよう」
と声をかけると効果が高まります。
子どもは、安心できる場所でこそ大きく伸びていきます。
失敗を学びに変える視点が、未来の力を育てます。
3. 仲間と協力する場面を取り入れる
ゲームには、協力やチーム戦の楽しさがあります。
勉強でも、仲間と話しながら問題を解く時間を増やしましょう。
子どもの会話力や発想力が、大きく伸びていきます。
大人どうしの学び合いにも、同じ効果が期待できます。
4. 自分で選べる場面をつくる
ゲームでは、自分で選ぶ場面が多くあります。
学習でも、課題ややり方を選べる工夫が役立ちます。
子どもは、自分で決めた学びに強い意欲を見せます。
家庭や学校で、選択の機会を意識して増やしてみましょう。
ポイント
遊びの仕掛けを少し加えるだけで、学びは驚くほど豊かになります。
小さな工夫が学びの質を変える鍵になります。
まとめ

ゲーム型学習は、学ぶ楽しさと深さを引き出す方法です。
日本の教員養成にも取り入れる価値が見えてきました。
家庭や学校での実践にも応用できる内容でした。
未来を生きる子どもには、創造性や協働の力が欠かせません。
学びを楽しくする工夫が未来を変える力になります。
- 小さな目標と達成感を仕組みに加える
- 失敗を歓迎し、再挑戦できる空気をつくる
- 仲間と協力できる場面を増やす
ぜひ今日から、教育や学びの場で取り入れてみてください。
【参考論文】
Teaching GBL Principles to Japanese Students of Education in an EFL Setting
著者: Andrew Gallacher, Stephen Case, Jay Palarino(2023年)
DOI: https://doi.org/10.34190/ecgbl.17.1.1894