カナダのロイヤルローズ大学などの研究チームが、大規模な調査を発表しています。
論文タイトルは
「U.S. Faculty and Administrators’ Experiences and Approaches in the Early Weeks of the COVID-19 Pandemic」
です。
2020年にNicole Johnson氏ら3名の研究者が共同で発表しました。
この研究は、パンデミック初期のアメリカの大学現場を記録した貴重な資料です。
調査対象は672の大学に所属する897人の教員や管理職でした。
急な変化にどう対応したのかが浮き彫りになっています。
この知見は、あらゆる学びの現場で参考になります。
目次
論文の概要 – どんな研究か・誰が対象か

この研究は、コロナ禍初期の教育現場を調べたものです。
2020年春、アメリカの大学は急に対面授業を中止しました。
その代わりに、オンラインでの授業へと切り替えたのです。
研究者たちはこの変化を
「緊急遠隔教育」
と呼んでいます。
通常のオンライン教育とは異なり、準備時間がほぼなかった点が特徴です。
調査では、教員と管理職の両方に質問を行いました。
急な切り替えで何に困り、何を工夫したかを記録しています。
対象は公立・私立を含む幅広い大学でした。
ポイント
通常のオンライン教育と緊急時の遠隔教育は、同じものではありません。
準備期間の有無が、授業の質や学びの形に大きく影響します。
わかったこと – 難しい内容をやさしく要約

調査からは、いくつかの重要な事実が明らかになりました。
まず、ほぼすべての大学が遠隔授業に切り替えていました。
オンライン経験のない教員も、急いで学びながら授業を行っていたのです。
過半数の教員が、課題や試験の内容を変更していました。
また、半数近くが学生の負担を減らす工夫をしていました。
具体的には、課題を減らしたり合否判定に切り替えたりしたのです。
学生の状況に合わせた柔軟な調整が行われました。
一方で、教員も多くの困りごとを抱えていました。
最も多かったのは、学生への支援方法に関する悩みです。
次に、デジタル教材の不足という課題がありました。
さらに、在宅勤務のやり方についての迷いも見られました。
経験の有無を問わず、多くの教員が新しい教授法を試していました。
日常で活かせること – 実践的活用法・3つ以上の具体策

この研究は、今後の学びに多くの示唆を与えてくれます。
家庭や学校で取り入れられる工夫を、具体的に紹介します。
学びの量より質を大切にする
状況が変わったとき、無理に同じ量をこなす必要はありません。
課題を減らし、理解を深めることに時間を使いましょう。
学ぶ量より学ぶ深さを優先する姿勢が大切です。
新しい方法を試す勇気を持つ
研究では、経験のない教員も新しい方法に挑戦していました。
学ぶ側も教える側も、初めての方法に臆せず挑戦しましょう。
うまくいかなくても、試した経験そのものが財産となります。
支援を受ける・求めることを恐れない
困ったときは、周囲に助けを求めることが大切です。
研究でも、支援の必要性が明確に示されています。
「困っているから教えてほしい」
と言える関係を築きましょう。
デジタル環境を整える準備をしておく
パソコンやタブレットは、今や学びに欠かせない道具です。
日頃から使い慣れておくことで、急な変化にも対応できます。
家庭や学校で、少しずつ慣れる時間を作りましょう。
ポイント
変化に対応する力は、日頃の小さな経験から育ちます。
完璧を求めず、できることから取り入れていきましょう。
まとめ

この研究は、予想外の変化にどう向き合うかを教えてくれます。
柔軟な姿勢と学び合う心が未来を支えます。
- 学ぶ量より深さを大切にする
- 新しい方法に挑戦する姿勢を持つ
- 支援を求め合える関係を築く
ぜひ今日から、教育や学びの場で取り入れてみてください。
【参考論文】
U.S. Faculty and Administrators’ Experiences and Approaches in the Early Weeks of the COVID-19 Pandemic
著者: Nicole Johnson, George Veletsianos, Jeff Seaman(2020年)
DOI: https://doi.org/10.24059/olj.v24i2.2285